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スタジオ フィッシュアイ

https://studiofishi.com

 

僕らがスケートボードを通して体験したことべてがはじまった時代。’80s。

What we experienced through skateboarding.  The era everything started.  The '80s.

ヘッドフォンから 速い曲が 流れると 漕ぐ足が 力強くなる 単純だ 駅までの道 同級生の佐藤がダビングしてくれた Thrasherが作ったアルバム『SKATE ROCK』は 調子がいい。 キャバレロのバンド‘Faction’もはいっている。 いつものように竹下通りのスケートボードショップに顔を出すと、 「トニー・ホークが新宿に来ているよ。」と近藤さんが教えてくれた。 スラちゃんと(スラロームをやるからそう呼ばれていた)僕は 国鉄の山手線で原宿から新宿に向かい、 西新宿の超高層ビル街の だだっ広い空き地の真ん中に設置中のランページを見つけた。 本物のトニー・ホークがいる。 僕より3歳年下だが、背は僕よりも高い。 『世界の天才ちびっ子』というテレビ番組の収録で来日したらしい ちびっ子というにはやや無理があるトニー… テレビ局のディレクターは悩んだんだろう。 17歳を3歳年をサバを読ませることになる。 出来上がった番組では口を歪ませながら「14歳。」 トリックの名前も次々と編集される。 ハンドプラントはモンキーバックドロップ、 フェイキーエアはムービング・リーフ、 540はムーン・ソルト(サルトではなく塩 moon salto not salt)など… 本人にその名前を言わせる徹底ぶり。 テレビの裏側を垣間みた気がした。 バックサイドワンフットエアは柔道エアとなった。 JUDO AIRの名前の由来らしい。悪くない…。 Yoshiro Higai

代々木公園横 ホコ天

▶︎JUDO AIR STORY1JUDO AIR STORY1より

 

83年、高校3年の春、半分忘れかけていたスケートボードを思い出させてくれたのはクラスのちょっと地味目、だけど話してみると、かなり気が強いモリシタというクラスメイトのお陰だ。もちろん、自分も地味目な部類である。それでもってゼンソクもちであったせいかは分からないが、世間を斜めから見る性格になっていた。そんな僕が、ある瞬間に人生が決定されてしまったのだ。それは体育の授業でテニスコートで体育座りしながら、何かの順番待ちをしているときに隣に座っていたモリシタから、唐突にスケートボードの“今”をささやかれた。『平和島、原宿、オーリー、渋谷児童館…』ふだんは居眠りばかりしていた無口なモリシタは熱く語った。自分もまた過剰なくらいに反応した。翌日、夜の8時に渋谷児童館で待ち合わせをした。渋谷児童館には小学生の頃よく行った。入り口にロボットが待ち受けている。何十本というコードが付いていてこちらに向かって、色々としゃべってくれる未来的な場所だった。(たぶん人が脇からしゃべってたんだろうけど…)目的は工作室。そこは電動糸鋸を自由に使うことが出来るのだ。中学くらいになるとさすがに“児童館”には近づけなくなる。その年頃になるとお祭りとかもにも近づけなくなる(店のおじさんが怖い人だと分かるから…)話は逸れたけど、たぶんそれくらい児童館からは遠ざかっていた。

 

 久しぶりに訪れた薄暗い水銀灯に照らされた夜の児童公園。(正確には渋谷児童館の隣にある美竹公園である。現在、両方の土地に渋谷区役所の臨時庁舎が建っている。)そこは滑るための場所ースケートボード・パークだった。東急文化会館の屋上でチラっと眺めたことしかなかったスケートパークだけれども、自分にはそう思えた。この公園はスケートボードのために設計されたのだ。中央の砂場の周りを囲むように向かい合わせにフラットバンク状の滑り台。上部には、レールが付いている。(2015年に存在していれば、かなり遊べる造形物であろう。まずは、根気よく公園の竹箒で砂場の大量の砂を端に寄せる作業だ。すると下からコンクリートが顔を出し、湿ったコンクリートを丹念に掃き続けると、フラットが出現するのだ。バンクの片方は3メートルくらいで、片側はややゆるく、幅広で身長くらいの高さだ。面はキレイであるが、それなりに味もあるから新しいものではない。周りには腰くらいの高さのクオーターパイプもある。サーファーなら波乗りをイメージしそうな20メートルほどの長さのアール…砂場の下のコンクリートの平地でモリシタが見せてくれたフロントサイド・オーリーは、まるで魔法のようだった。何で浮かぶんだ?でも自分でも出来そう!?コンバースを擦る動作、シムスのテールがコンクリートに当たった湿った響き。夜の公園を覆っていた木が発するあの独特な初夏のニオイを嗅ぐと、今でもついこの間のことのように思い出す。ボーイズボーイズを観て、スケートボードを買ってもらったときよりも、強烈な何かが組み込まれたのだ。翌朝6時にまたここにこいよと、冗談のような誘いを真に受けてまた、朝行くと、モリシタと別のクラスのネギシも来ていた。連中はホントに来たのかよって顔をしながら、それ以上踏み込んでも来ない。昨日のオールナイトフジがどうだとかそんな会話をしているから徹夜だったのだろうか…夜中にテレビを観れるような家庭ではなかったから話には加われないけれど、興味があるのはスケートボードだからどうでもいいことだ。昨日の晩に真面目に砂を戻したので、また竹箒で砂をどかすところから始める。

 

 小学6年の時にデパートで買ってもらった年期の入った国産のスケートボードを自転車の前かごに入れて渋谷まで走ってきた。途中で警察官がそれは君のものかい?と聞いてきたマジックで住所と名前を漢字で年賀状の差出人のようにでかでかと書いてある板をみれば誰だって高校3年生の持ち物だなんて思わないだろう。また、あるときは渋谷のスクランブル交差点を自転車で走り抜けていたらチンピラの集団にからまれそうになったりもした。(当然、自転車だから無視して走り去った。)高校3年生が児童公園で真剣に遊ぶというのはどうかしているとは分かっていても、抗えないほど魅力的なことだった。

 

 それから数日後、竹下通りで待ち合わせをした。「原宿来たことあるのかよ?」「ある。灯籠があるところだろ?」と明治神宮に来たときの記憶を頼りに答えたが、来てみるまで、竹下通りの存在は知らなかった。何でこんなに人がいるんだ。何かのイベントでもあるのか?革ジャン着て顔に安全ピンがついているようなのもいる。圧倒されそうになる「人間のクズだな…」なんだか悔し紛れにそんな言葉が口から出た。(今の自分からすれば信じられないが!)モリシタは「いろんな奴がいるんだよ。」とだけ答えた。駅を背に板を手に平日の人混みを進んでいくモリシタを追いかけた。

 

 

つづく

 

Christian Hosoi,

Takeshi Negishi,Hideki Morishita,

Takeshi Miyauchi,Steve Caballero,

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COVER  Christian Hosoi

 

 

 

▶︎JUDO AIR STORY4より

 

「サトウくんから電話よ〜」高校の同級生のサトウはクラスは一度も一緒にならなかったが卒業してからも、スケートの誘いの電話をくれる。白いカローラレビンで夜の渋谷児童館、原宿、新宿花園公園、たまに湘南に繰り出す。 「スケボーって金がかからなくていいよな。だって遊ぶとしたら居酒屋、ゲーセン…何やっても金がかかるんだよ。スケボーは公園で滑って自販機でコーラ飲んで満足だもんな。」毎日をそうやって過ごしている自分も妙に納得する。さすが商学部だ。 サトウはこだわりの奴だ。高校の時も僕がショップオリジナルのローズモデルだったというのにアメリカ製のプロモデルを買ったのだ。 それもストーミーでだ。「だって、あそこの社長さ、コーヒー出してくれて、なんか全然客が来てなさそうで、同情しちゃったんだよ。」 微妙なUFOが描いてあるグラフィックの聞いたことがないMike Folmer という人のプロモデルトラックはガルウィングというこれまた超微妙なのがついている。3万も出してよくそんなの買うよな!と思いっきり馬鹿にするとグラフィックを白いペンキで塗りつぶし、真ん中に血のような赤い字でSKATE Rock!! とスラッシャーに載ってたミュージックテープのグラフィックを自分で描いてきた。「すげーカッコいい!今度貸してくれよ。」(それでフリースタイルミートに出場して、写真を撮られ、板のインパクトでちゃっかりムービンオンに載った。) 後日サトウはそのスラッシャーのSkate Rock!のミュージックテープもどこかで買ってきた。 高校の同級生のリイチと三人で初サーフィンをした。というかちゃぷちゃぷとサーフボードを浮き輪がわりにして水着を横目で見ながら浮いてただけだった。第三京浜をカローラレビンの窓を全開にしながら、「海上がりのけだるい感じがいいんだよね」とサトウはつぶやき「意味もなく起ってくるよな」と付け加えた。僕もそれに同意した。唐突にカーステレオのスケートロックのボリュームを上げて頭を激しく振った。 またあるときは、茶色だったバンズskate hiを黒く染めた。あまりにいい感じなので、やり方を教えてもらい、ハンズでダイロンという染料を買ってきて白いラインを残し真っ黒に塗った。黒地に白いVラインが浮き出て、シットカラーとはウンデイの差のいかしっぷりだ。 翌日意気揚々と、でもさりげなく竹下通りのムラサキに履いていくと「それどうしたの。自分で染めたんでしょ?」と ローズに一瞬で見破られる。「そういうのってさー」とローズは続ける。ローズは結構チェックが厳しい。板にレールバーをつけるのはいいけどノーズボーンとテールボーン コーパーは微妙だけど、ラッパーなんかもってのほかだよ。一応全部ローズから買ったんだけどね… 新宿の西口の地下と繋ぐタクシー乗り場のクレーターの中心には噴水の池があり中には内輪山のような円錐形の山があった。水はいつも入ってなかった。表面はタイル張りながら、なんとかボウルのように滑ることが出来た。あるときそこを滑っていると、すぐ近くにある交番の警官が、毎度のように『やめなさい」と言ってきた。するとサトウは突然走りだした。「走るなよ!」と声をかけるとサトウも我に返って足を止める。結局二人ともがっちりと腕を掴まれて捕まり。ポケットの中のものを出せとか言われるはめになった。 警官やガードマンに注意されることなんか日常茶飯事だ。悪いことをしようと思ってスケートをしていないので、何とも思わない。罪悪感も当然ない。何か言われたら、すぐやめて立ち去るだけだ。面倒なやつに食って掛かっても時間の無駄だ。あのとき、なぜサトウは走ったのかは、いまだに謎のままだ。

 Photo book JUDO AIR

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JUDO AIR

 

ARTIST YOSHIRO HIGAI

PAGE 180pages/4c

SIZE  297×225mm

PUBLISHER Bueno!Books

PRICE 3,800yen (+tax)

 

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▶︎写真集「JUDO AIR」 公式ウェブサイト

 

こちらのウェブでは、樋貝 吉郎自身によるJUDO AIRスケート

ボードストーリーを不定期で連載しています。ぜひ覗いてみて!!

 

 

 

 

 

 

 

 

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TITLE JUDO AIR

 

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