1998
Alaska Snowboarding
「ヘリから斜面を見おろすとすげえクールだぜ」テックスがいつも熱く語っていた言葉が頭をよぎる。
(中略)まるで映画を観ているような気分だ。
Oden's Ladder was the most memorable run from my 10 years of guiding the best riders in the world through the mountains of the Chugach with VHSG. Johan and I stood on the peak opposite the face shoveling an LZ for a run that we were repeating and shooting "on-slope" shots. I saw the line on what everyone thought was an unridable face. Johan and I looked it over and he agreed that it might go. Hatchet and the boys were not so sure, but were stoked to give it a closer look in the heli. After our fly-by we were sure, but the pilot could not find an LZ on the summit, so we landed on the neighboring peak and Johan and I hiked up the back side. Once at the top, I set up a belay anchor and belayed Johan to the edge to check the drop-in. He liked it, so away he went. In the shot you can see me on the peak (I look like a rock and was about as cold as one) and Johan on his fourth turn/free-fall.My descent was pretty hairy, as I could not feel my legs from the knees down after the sweaty hike and cold belay position. Victoria Jealouse was at the bottom and pretty much talked me through the line on the radio. Frozen feet and a heavy guide pack on a super steep committed line make for a memorable experience.Higai truly captured the essence of the moment with this photo!
TEXT Dave Swany Pro Skier
・作品名 Johan Olofsson
・ライダー Johan Olofsson
・ロケーション アラスカ Odens ladder
・サイズ A1(594mm×841mm)
・印刷 ウォーターレス高精細
・紙厚 135kg(程よい厚み)
・定価 3,000円(税別)
TEXT 岡崎 友子
文筆家
ハワイ在住
プロウインド
スーパーカイトサーファー
オールドスノーボーダー
パタゴニアアンバサダー
www.tomokookazaki.com
www.instagram.com/mauitomo
スノーボードの歴史に残るワンショット。いまだにヒガイさんが当時完全に誰よりも先を行っていたマイクハチェット率いるスタンダードチームと一緒に撮影していた時のことが鮮やかに思い出せる。ヘリ代はワリカンで、ヘリに乗ってから「『今日は遠くまで行くけどお前お金平気?』って言われても、もう乗っちゃてるんだから遅いじゃないかー、と思ったよ」と言っていた。もともと少ない予算のうえに滞在を延長したりしてハチェットと撮影する訳だから、お金だって心配になるだろう。でもその結果、一生に何回かしか出会えないような素晴ら
しい景色とライディング、そして全てがぴったりと噛み合うような瞬間を味わったに違いない。ライダー、ガイド、フィルマー、カメラマン、天気、雪質。そして何か私たちの理論では説明できないような何か大きなチカラも働いて全てがうまくいったときに撮れる写真なのだと思う。いまだにどれだけ多くの有名なスキーヤーやスノーボーダーがあのときのヨハンのライデイング以上のものはでてきていないと言っていることか。ライダーの実力が優れているだけでは撮れない写真なのだ。特にバルデイーズも温暖化のせいなのか明
らかに雪が少なくなってきていて素晴らしいコンデイションはすべてそろうことが極端に少なくなってきている。だからいくらライダーが準備万全でひと冬待ってもこのようなラインを滑ることが出来ないことも多いのだ。すべてがそろったその瞬間、その場にいて、その瞬間をフレームに収めたヒガイさんに心から感謝の拍手を送りたい。
TB7 Standard Films
○
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Johan Olofsson
Dave Swany
yoshiro higai photography studio fish iは入りません
こんな撮影は自分ひとりでは到底無理なのは承 知の上だが、
何か釈然としないものがあったのも事実だった。
けれど無事撮影を終えベースに戻ったヨハンの
「みんなで協力して一つのものを作り上げていくのは最高だ。」
という言葉で、そんなわだかまりもなくなったのを記憶している。
ヘリから見下ろすライダーの姿は非日常のなかの超現実だ。
EOSのレンズを透してそこに展開される光景は口では到底説明できない。
*“Odends ladder”と名づけられたその山の上に堂々と立つヨハン・オロフソン。
僕とStandard Filmsの敏腕 シネマトグラファー、トム・デイを乗せたヘリは
ゆっくりとその周りを旋回していく。
「ヘリから斜面を見おろすとすげえクールだぜ」
テックスがいつも熱く語っていた言葉が頭をよぎる。
僕は夢中でシャッターを切っていた。
まるで映画を観ているような気分だ。
『10 second........3.2.1..』
ヨハンは命綱を手放して、
60度以上の梯子を
転がり落ちていった。
文 樋貝吉郎
*“Odens ladder”とは、ヨハンの鬼神のようなその滑りがギリシャ神話の北欧の神様『オーディン』と
重ねられその名前が付けられた。 動画「TB7 (Standard Films)」にてご覧になれます。
Yoshiro Higai Poster Series
スタジオフィッシュアイのポスターシリーズは、近年注目されている「水なしオフセット」印刷を採用。環境を配慮し、しかも美しい仕上がりが期待できるのがこの印刷の特徴です。ウォーターレス印刷は「水あり印刷」と違いインキが水でにじむことがありません。また「水あり印刷」ではどうしても避けることができなかったドットゲインによる色調の変化も「水なし印刷」で解消。点のひとつひとつがくっきりと再現、高精細で美しい仕上がりの印刷物を得ることを可能にします。さらに、凹凸の大きい上質紙やマット紙、和紙などの場合でもデータどおりの円形のアミ点を用紙上に確実に再現しました。
YOSHIRO HIGAI
ポスターヒストリーを読む
スタジオフィッシュアイを立ち上げ初のプロデュース作品となった写真集「cold frame」。実はその前にイントロダクト的な準備作、まーまー大きめの “ポスターシリーズ” を用意しました。延期しないために写真集の発売日をあらかじめ12月と決め、つまり残すところ5ヶ月。スタジオフィッシュアイ。そう、知名度はなくしかもインディーズで写真集をリリースするということは当時なかなかの挑戦だったのです。そこで…
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