空気を変え 風を呼び込む
ポスターには 力が秘められている
クリスチャン・ホソイはランページ正面のステージでレゲエバンドの演奏に合わせてカラダを左右に揺らしている。ダイナミックな滑りとエキゾチックなルックスで世界中のスケーターを魅了しているスケートボードのスーパースターだ。ここ大阪の南港に完成した本格的設備をもつ”アスコットボードパーク”で滑ろうとしていた。ホソイ(細井)という名前や板のグラフィックに赤い日章旗を使っていることからも分かるが彼には日本の血が流れている。
日系人が白人のカルチャーであるスケートボードに於いて熱狂的に支持されているのは日本人として誇らしく感じる。群をぬくエアの高さと見得を切るカタチが特徴だ。ドロップインからランプの弧で漕ぎ垂直の壁を駆け上がり空中に飛び出しスタイルを決めランプに戻る動作が一連のスムーズな流れでつながっている。写真のジュードーエアでは板を上に振り上げ、左足は横に蹴り出している。ここまで豪快なスタイルを描いたスケーターがいるだろうか? その日のホソイの一挙手一投足はパークに集まった関西のスケーターたちに衝撃を与えたに違いない。同じ空間から伝わった波動は彼らの魂に刻まれ次世代に受け継がれている。
Christian Hosoi 1988年
クリスチャン ホソイ
1967年ロサンゼルス出身
80年代のスケートアイコン。空中で体勢を作ることを定着させたのはホソイであろう。クライストエア、ロケットエアといったオリジナルマニューバーを生み出した。
90年代のバーチカルの衰退から薬物依存になり密輸の罪で投獄されたが立ち直り、若者たちに自らのドラマチックな人生を牧師として語り、スケートボーダーとしてもインスピレーションを与え続けている。
クレジット入ります
More Poster